お気に入り

きぬがさマテリアルズのウェブ担当者の、お気に入りの品です


<写真クリックで閉じます>
三菱トッポ
三菱トッポ タイプM 4WD 4A/T SOHC 12バルブ 3気筒 (撮影場所:札幌市北区あいの里)

 軽自動車は日本独自の規格のようですが、多くのメー カーが しのぎを削っており、どのメーカーのモデルも、良い車に仕上がっていると思います。小さいはずなのに、荷物はたくさん積めるし、高速道路だってそれなりに 走行できてしまいま す。

 きぬがさマテリアルズのウェブ担当者は、2009年9月より三菱トッポを使用しています。購入時の課題は、次のとおり。
  1. 大人2人が乗ってもそれなりに走ること
  2. 荷物がそれなりに積めること
  3. 車の価格が高くないこと
  4. 維持費が少なくてすむこと
  5. 冬道を安全に走行できること
  6. 遠出にも使えるか
 ”それなりに”は、はじめからあまり期待をしていないことの表れなのですが、実際に使ってみると、スゴイ!、これって本当に 軽自動車なの、という感想です。

 購入前に試乗した際、販売店の営業担当の方に助手席に乗ってもらいました。大人二人乗っても、大丈夫なことを確認しました。

 年に一度、スウェーデン交流センターで展示会を開催していますが、展示物を一度に積んで運べます。今までに乗っていた普通車よりも、トッポの方がたくさ ん積めます。毛糸や毛布などは軽いので、軽自動車でも運搬が楽です。

 冬に備えて、4輪駆動のモデルを選びましたが、思ったより安く購入できました。

 軽自動車税、自動車任意保険などは安いので、維持費は少ないと思います。ただ、4輪駆動車ということもあり、燃費がもう少し良ければと思います。

 冬シーズンを2回経験しましたが、問題なく安心して走れます。オンデマンド方式のフルタイム4WDは、通常はFFに近い駆動力配分に、 滑りやすい路面になると後輪に駆動力をより多く配分するとのことです。凍った路面も、乾いたアスファルトも、何の問題もなく走ることができます。 ほとんど前が見えないくらいの集中豪雨の中でも、安定して走行できました。

 年に1〜2度、本州方面へ遠出することがあります。ある程度の荷物を積んで、高速走行を含め、ほとんど問題なく使えることがわかりました。唯一問題とし て残るのは、高速道路の急な上り坂です。

 軽自動車のエンジンは660ccと小さいので、急な上り坂のように、エンジンの力を必要とする場合に、力不足を感じます。時速80kmで急な上り坂にさ しかかると、4 速のままでは加速できず、ずるずると速度が低下してゆきます。キックダウンして3速に落とすと、大きなエンジン音とともに、わずかづつ加速してゆきます。 後ろか ら大型トラックに追いつかれると、冷や汗ものです。エンジンの力は、回転数によって変化します。時速100kmになると、エンジンの力はそれなりに大きく 、急な上り坂も楽に登れることがあります。

 現在は札幌に住んでいて、年に1〜2度関西方面へ遠出します。表-1の7〜9は一連の旅です。札幌から小樽までは、国道5号線で約40分。フェリーで新 潟へ、そして北陸自動車道、上信越自動車道を通り、長野へ。数箇所に立ち寄り、中央自動車道、名神高速道路、中国自動車道、山陽自動車道を乗り継いで兵庫 県へ。兵庫に滞在して、山口県を往復し、最後に舞鶴からフェリーで小樽へ、そして札幌に戻ります。走行距離は約2,200km、そのうち高速道路は約 1,540kmです。山口県では、札幌ナンバーのトッポを見た方から、まさかこの車で札幌から走ってきたの?、といわれました。

 高級車であれば、もう少し疲労感は少ないかもしれません。でも、トッポでもこのくらいの遠出は可能なのです。表-1には、以前の車の記録も示してありま す。右端に高速区間の距離と平均速度を示してあります。1800ccのセリカ、1500ccのCR-Xでは、首都圏と札幌の間を数度往復しています。トッ ポでは、さすがに東北自動車道の全区間を走るようなことはしませんが、フェリーと組合せることで、札幌から山口までの遠出も可能です。約400kmの高速 道路を連続走行しても、オーバーヒートもなく、安心してドライブできます。

 最後に、トッポの納車〜10,020kmまでの、平均燃費は、13.8km/Lです。季節ごと、長距離の場合は、次のとおり。
   札幌市街地走行時      13〜14km/L
     〃 (冬)          11〜12km/L
   高速を含む長距離走行時  15〜16km/L

 4WD 4A/T ということで、燃費はそれほど良くありません。ガソリンの値段が高い今、20km/Lを越えるような燃費の良い4WD車があればと思います。今後に期待で す。

 高速の急な上り坂が問題として残りますが、三菱トッポは期待していたより以上に満足できる車です。時速80km付近でのエンジンの力不足は、Fiat 500 に採用された Multi Air など、既存の技術で解決できるのでしょうが、製造コストが問題になるのでしょう。
 低回転域のでの力向上ができれば、 トッポは荷物も積めて高速走行も可能な、とても良い車となり、世界の小型車市場にかなりのインパクトを与えるかもしれません。設計・製造の方に、もう一歩 がんばっていただきた いと思います。


表-1 走行記録


年  月
始点 終点

走 行距離
時 間

経 路

高 速区間
距離、平均速度
1
TOYOTA
Celica 1800
1987 年 7月
千葉 -> 札幌
1,007 km
20時間10分
 千葉 -> 浦和 -(東北道)-> 青森
 -(青函フェリー)->函館 -(中山峠)-> 札幌

浦 和 -> 青森
682km、84 km/h
2
TOYOTA
Celica 1800
1989 年 7月
千葉 -> 札幌
997km
24時間

 柏 -> 岩槻 -(東北道)-> 青森
  -(青函フェリー)->函館 -(中山峠)-> 札幌
岩槻 -> 青森
685km、72km/h

3
HONDA
CR-X 1500
1991 年 8月
千葉 -> 札幌
1110km
24時間

 柏 -> 加須 -(東北、山形道)-> 寒河江
 -> 青森 -(青函フェリー)-> 函館 -(中山峠)-> 札幌
加須 -> 寒河江
338km、81km
4
HONDA
CR-X 1500
1993 年 8月
  柏 -> 札幌
1,026km
23時間30分

 柏 -(常磐道)-> 郡山 -(東北道)-> 青森
  -(青函フェリー)->函館 -(中山峠)-> 札幌
郡山 -> 青森
473km、95km/h

5
三菱
TOPPO FF
1994 年 7月
柏 -> 会津若松
314km
3時間50分
 柏 -(外環)-> 浦和 -(東北道、磐越道)-> 会津若松
浦和 -> 磐梯山SA
264km、94km/h
6
三菱
TOPPO FF
1996 年  1 月
柏 -> 日本平
242km
3時間20分
 柏 -(常磐道、首都高、東名)-> 日本平PA
柏 -> 日本平PA
237km、77km/h
7
三菱
TOPPO 4WD
2010 年 6 月
札幌 -> 兵庫
841km
 札幌 -> 小樽 -(新日本海フェリー)-> 新潟
 -(北陸、上信越道)-> 佐久
 -> 諏訪南
 -(中央、名神、中国、山陽道)-> 兵庫
新潟 -> 佐久
279km、75km/h
諏訪 -> 三木小野
422km、83km/h
8
三菱
TOPPO 4WD
2010 年 6 月
兵庫 -> 山口
542km
9時間20分
 兵庫 -(山陽道)-> 小野田 -> 萩
三木小野 -> 宮島SA
278km、79km/h
9
三菱
TOPPO 4WD
2010 年 6 月
山口 -> 兵庫
394km
4時間10分
 防府 -(山陽道)-> 兵庫
防府 -> 三木小野
374km、88km/h


初夏
初夏の頃、黄色はレンギョウ、高木はナシ

冬
雪の朝