セーターについて (名前: 小鳥の別荘)
模様の名前は、'Diagonal
Patchwork'(はす向かいのパッチワーク、スウェーデンでは「白樺の木の皮のバスケット編み」と呼ばれているそうです。
1998年6月、スウェーデンのオステルヨートランドに編物講習付きの旅行に出かけた際、ブリット=マリー先生に教えていただいた編み方です。輪に出来
てゆく編み方なので、小さなリストバンド状のものができました。それを手に、「これ、セーターに育ちますよ」とカタコト英語で話すと、「あなた、セーター
を編むのね」と、すぐ分かってくださったブリット=マリー先生。「この模様は、バルト海を船で渡ってきたんですか?」の問いにも、「インターネットよ!」
と軽く答えてくださいました。
セーターの名前の由来は、オンベリー・ホテル(講習会場)近くのエレン・ケイ邸に散歩へ出かけた際、お屋敷の裏の林に小鳥の巣箱がいくつか架けられてい
て、「そこが小鳥のお家なら、ここは小鳥の villa 別荘ね」と、先生が陽気に話されていたので。(写真は、その時の villa
の方を写したものです。)
衿元のボタンは、先生がくださったボタンです。(ね、ちゃんとボタンのなかに小鳥がいるでしょう?) 糸は、オステルヨートランド羊毛紡績の、ライトグ
レー、グレーを使い、編み針は2号輪針(60cm, 80cm)、5本棒針などを使いました。
スーツについて (名前: 海亀が産卵するとき)
模様の名前は、'Bicolor Hurdle stitch'
(二色のハードルステッチ)といい、やはり1998年6月にブリット=マリー先生から習った編み方です。一緒のツアーの人たちにも人気があり、多くのひと
がこの編み地を編んでいました。
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ジャケットの部分拡大
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スカートの部分拡大
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長い間、海のようなニットを編むのが夢でしたが、海亀が産卵のときに見るだろう海の様々な色あいを編みこんでみました。月の影のうつる海面や朝焼け、
白く広がるもやなどです。で、海亀はどこに居るの?と訊かれたら、海亀は、、、
岩の陰に隠れていて見えないんです。
糸は、オステルヨートランド羊毛紡績のオンブレブルーを基調に、ヴィシュ(単色の毛糸)の様々な糸端を使いました。朝焼けのところはオンブレレッド。
編み針は、3号棒針、輪針(60cm、80cm)を使いました。この編み方は、とじ方に慣れていなかったので、できるだけシームレスになるように編みま
した。袖付けとベルトのまつり縫いぐらいで、とじる部分は少なくて済みました。
(福田さんのメモから、抜粋しました)
(スカートの背景は、ウッラ・カーリン・ヘルステンがデザインした羊の毛布(黒)です)